レポート

デザインモナート グラーツ 2013 レポート

2013年6月3日

デザインモナート グラーツ 2013 レポート

クリエイティブ・デザインシティなごや(CDCN)と同じデザイン都市・グラーツ市(オーストリア)のデザインイベント「デザインモナート(デザインマンス)グラーツ 2013」は今年のメインとなる展覧会に名古屋を特集しました。

会場では、名古屋エリアからセレクトしたデザインプロダクツとともに名古屋の学生とグラーツ・FHヨアネウム応用科学大学の学生が「デザイン都市:名古屋」をリサーチし、彼らの視点でコレクションしたアニメーションやマンガ、建築模型や写真作品など多様な名古屋のデザイン・文化を展示しました。
会場デザインもFHヨアネウム応用科学大学大学院エキシビション・デザイン専攻の学生によってデザインされ、障子をイメージした間仕切りを多用して繊細な光と陰を演出。展示台も含めてサイズはすべて名古屋の畳サイズに揃えられており、デザイナーのインタビュー映像を映すスクリーンとしての機能も持たせました。

5月3日に開催されたオープニングセレモニーでは、グラーツ市長のスピーチから始まり、河村名古屋市長からのメッセージが代読されました。セレモニーの後はやはり名古屋から参加した荘司陽太さんのDJでパーティが始まり、たくさんの来場者とともに盛大な幕開けとなりました。

来場者からは、日本のデザインへの強い関心が感じられ、ひとつひとつのプロダクトの説明をじっくり読んでいるのが印象的でした。活版印刷の日本語の活字を組み合わせた組版には多くの来場者が興味を持ったようです。また家具などは実際に座って楽しんだ後、購入方法を尋ねられたりしました。

デザイン都市ネットワークの中で、こうした展示を開催することは、名古屋の産業デザインの可能性を広くアピールし、そのフィードバックをデザイナーや企業に伝えていくことで、新たな展開の可能性も見えてくる貴重な機会です。同時に、学生たちとの交流から生まれた様々なアイデアをかたちにしていくことで、未来に続く人材育成のきっかけになることを期待します。

「デザインモナート グラーツ (グラーツ デザイン・マンス)」とは
毎年約1ヶ月にわたって開催される、地元デザインのショーケース的存在でもあるこのイベントでは、創造的なプロセスと経済との関係性を強調しており、シュタイアーマルク州の企業を招き、新たな製品開発、創造産業分野への進出のきっかけとなるデザインプロジェクトのプラットフォームとなっています。グラーツがユネスコのデザイン都市として認定を受けてからは、より国際色の強いイベントとなっています。

日時2013年5月3日(金)~6月2日(日)
会場

designHalle

主催クリエイティブ インダストリー スティリア
共催など

出展主催者
クリエイティブ・デザインシティなごや推進事業実行委員会 [名古屋市/株式会社国際デザインセンター/名古屋商工会議所/中部デザイン団体協議会]
FHヨアネウム応用科学大学
出展協力
株式会社伊千呂、BEETS inc.、3120(古川紙工、丸重製紙企業組合、家田紙工)、galerie P+EN、ohta、まり木綿、メ~ブツ勘考委員会、FLaPP Design Studio(大橋量器、カネコ小兵製陶所)、OPENENDS、Peace Graphics、廣村デザイン事務所、株式会社国際デザインセンター、宇野友明建築事務所、D.I.G Architects、Tenpo、尾野 訓大、Sundwich Inc.、都筑 晶絵、名古屋活版地金精錬所、Kapsel、Deity´s watchdog、市野 昌宏、シアターカフェ

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