堀尾寛太

プログラム

  • 堀尾寛太《目的の設計》2018年

  • 堀尾寛太《自動ドア》2021 −展示−

  • 堀尾寛太《自動ドア》2021 −展示−

  • 堀尾寛太《自動ドア》2021 −展示−

  • 堀尾寛太『ドア無し自動ドア』2021 −パフォーマンス−

  • 堀尾寛太『ドア無し自動ドア』2021 −パフォーマンス−

  • 堀尾寛太『ドア無し自動ドア』2021 −パフォーマンス−

展示〈熱田・宮の渡しエリア〉

《自動ドア》2021

会場:
丹羽家住宅

アクセス

ステートメント

イベント現場の仕事で、ある装置を作って動かすことになったとします。仮定の話です。全体的にはうまくいって、出番も終わりかと思ったその時、 ディレクタ「ここに自動カメラを設営します。はい、これが準備したカメラ。」 僕「?」 どうも体験者がカメラの前を通過すると自動でシャッターが切れるマシーンが追加で必要だったもよう。でも僕がいたチームの誰もそのようなことは聞いていません。上流で何か齟齬があったのでしょう。 原因はさておき、とりあえず目の前の現場はどうにかしなければいけません。とりあえずカメラからUSBを延長して物陰から人間が様子を見てシャッターを切ることにしました。 それを聞いたディレクタ、 「は?それって、ただ単に自動ドアが開いたり閉じたりするのと何も変わんないですよね?」 現場は大変険悪な雰囲気です。しかし何を言われても、聞いてもない話を今すぐ実現する方法はほかにありませんので、最後まで物陰プランで乗り切りました。 ディレクタ氏は、もし人間ではなくセンサがシャッターを切っていれば満足だったのでしょうか。しかしそれは、センサでドアが開閉するシステムと何が違ったのでしょうか。 その後我々が一緒に仕事をすることは二度とありませんでしたのでそれはもう分かりません。

ところで今回の展示の会場は江戸時代の旅籠だそうで立派な建物ですが、裏側を覗くと昭和のアパートのような部分が半分埋め込まれています。床下や壁裏を覗くと、建てた当時のものと思われる梁や柱に複雑にほぞが切られていて、単純に「江戸時代の建物を昭和になってからリフォームした」とも言えず、連綿と改修が続けられてきて、あらゆる古さが混ざり合っているような印象を受けました。今回は、そのいろいろな古さの中から文化財としての価値に影響を与えない部分を慎重に探しつつ、そこを足掛かりにして自分の考える自動ドアを、電気ではなく力学的な仕組みで実装しました。

アーティスト

堀尾寛太

1978年広島県生まれ。アーティスト、エンジニア。音や光、磁力、位置などのエネルギーと物理的な動きを結びつけることをベースにして、日用品や自作の装置を使ってその場で自律的に発生する現象を作る仕組みをライブパフォーマンスやインスタレーション作品を発表。また、触覚と振動に基づく電子楽器やインターフェイスの開発・製作を行っている。主な展覧会に「CTM Festival 2019」(クンストラウムクロイツベルグ/ベタニエン、ベルリン、2019年)、「札幌国際芸術祭2017」(札幌市内、2017年)、「オープン・スペース2016メディア・コンシャス」(ICC、東京、2016年)。主なパフォーマンスに「サウンドパフォーマンス・プラットフォーム 2018」(愛知県芸術劇場、2018年)、「FESTIVAL DE ARTE SONORO TSONAMI」(Teatro del Parque Cultural de Valparaíso、バルパライソ、2018年)、「FINALBY ( )」(∈Y∋, COSMIC LAB新美太基+堀尾寛太、フジロックフェスティバル、2021年)など。

関連プログラム

  • パフォーマンス〈名古屋城エリア〉

    堀尾寛太『ドア無し自動ドア』

    日時:
    11月20日(土)15:00-15:30
    会場:
    名古屋能楽堂会議室*展示会場と異なりますのでご注意ください。
    定員:
    先着30名(要申込)

    アクセス

    観覧にはお申込みが必要です。フォームよりお申込みください。

    • 先着順での受付となります。定員に達し次第受付を終了いたします。
    • 新型コロナウィルス感染防止への対策のため、定員を設けさせていただきます。

    イベントは終了しました